エンディングノート .1
エンディングノートの書き方を教えて下さい。
エンディングノートとは、万一に備えて、今までの人生を振り返り、ご自分の思い、介護や医療についての希望などを大切な人たちへのメッセージとして記録しておくものです。人生の最期をどう迎えるのか、残りの人生をどのように歩んでいくのかを考えるために書くものです。
書店などに行くと、たくさんの種類のエンディングノートが並んでいます。市販の物ですと、数百円~数千円する物があり、ページ数も何十ページにもなる物が多いです。ただ、ページ数が何十ページもあると、書く前にお気持ちが重くなるかもしれません。
そこで、お勧めしたいのが、皆さんがお住いの自治体で発行されているエンディングノートです。こちらは、各役所の担当窓口もしくは福祉関係者(社会福祉士など)にお願いすると、無料でもらうことができます。ページ数も少なめで記載内容もチェックマークを付けるだけで作成できるタイプもあります。
エンディングノートの書き方は、まずは書きやすい内容から書いてみて下さい。例えば、ご自分の誕生日、出身地、好きな食べ物や趣味、家族や友人のことなどです。
次に、今の思いや希望を書いてみて下さい。書いた後に思いや希望が変わるかもしれないと、思っていても構いません。例えば、介護が必要になった場合にどうして欲しいか、葬儀やお墓はどうして欲しいか。
また、ご家族とお話しをしながら書いてみて下さい。エンディングノートに書く内容によっては、ご家族に知られたくない内容もあるかもしれません。知られたくない内容以外の項目についてはご家族とお話しをされながら書くと、ご本人とご家族みなさんのご希望を一緒に考える良い機会になるかと思います。
エンディングノートは全て書かなければいけないものではありませんので、分からない内容やまだ決めていない内容は気になさらずに空欄のままにしておいて問題ありません。
そして、最後にご注意いただきたいのが、エンディングノートには法的な拘束力が全く無い点です。例えば、万が一の場合に財産をどのように分けたて欲しいか、また葬儀はこうして欲しいかといった内容を、いくらエンディングノートに書いていたとしても、ご本人のご希望を実際に実現するためには、そのご希望を遺言書に記載する必要があります。
遺言書はご自身で作成することもできますが、相続人の方が持つ遺留分に配慮した遺言の内容にしておかないと、せっかく作った遺言書が後々のトラブルの原因になってしまうことがありますので、注意が必要です。
当協会では、このような問題点を防ぐために、公正証書遺言原案の作成をお手伝いしております。
遺言書やこれからの不安など気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。